国交省の工事書類に出てくる総括監督員・主任監督員などの役職は誰のこと?
国土交通省の公共工事での『工事打合せ簿』などに記録する役職の正式名称は、現場で使っている役職名と異なっています。
今回は、公共工事での工事打合せ簿などの公式文書で記載されている役職の正式名称について解説します。
発注者支援業務で働くなら必ず知っておくべき内容ですので、ぜひご覧ください。
目次
国土交通省の公共工事には各役職の正式名称がある
国土交通省は公共工事を発注した際に『土木工事監督基準』に則って監督しますが、その際の打合せ簿などに記録する役職名は正式に決まっています。
一般的には受注者側には『所長』、国土交通省側には『出張所長』などの呼び名がありますが、打ち合わせ簿などの公文書ではこれらの名称は使われていません。
民間企業に例えると、『株式会社ライズ 社長 岩井勇二郎』ではなく『株式会社ライズ ”代表取締役” 岩井勇二郎』と記載するというようなものです。
『工事打合せ簿』の押印欄には正式名称で記載されている
『工事打合せ簿』とは、国土交通省の工事を施工する建設業者と発注した国土交通省の打合せを記載した議事録です。
国土交通省側が指示したことを記録として残す必要がありますが、『工事打合せ簿』には押印欄は以下のように正式名称で記載されています。
発注者側(国土交通省) |
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受注者側(施工者) |
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今回はこれらの役職はどういったポジションなのかを解説いたします。
発注者側(国土交通省)の各役職について
工事打合せ簿などの正式な文書では次のような正式名称を使っており、『監督員』とつくものは国土交通省側の人であると考えましょう。
なお、国土交通省は全国に関東地方整備局などのようなエリアごとの支店のようなものがあり、その中に主に工事関係を管轄する『事務所』があり、その下により地域に密着した『出張所』や『監督官詰所』があります。
事務所や出張所、監督官詰所などについては、以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご確認ください。
総括監督員
現場では事務所の『事務所長』にあたるポジションです。
主任監督員
現場では出張所の『出張所長』、監督官詰所の『監督官(監督官詰所の長)』にあたるポジションです。
なお、出張所は恒久的に存在しますが、監督官詰所は事業の完了まで設置するものです。
監督員
出張所にいる『技術係長』にあたるポジションです。
出張所がある程度の大きさになると出張所長と、その次のポジションとして技術・事務の係長がいます。
施工に関する監督関係の業務を行う『技術の係長』が本ポジションです。
現場技術員
民間(建設コンサルタント)が受注して発注者支援業務にあたるポジションです。
受注者側(施工者)の各役職について
工事打合せ簿などの正式な文書では、次のような正式名称を使って記載します。
現場代理人
現場では「所長」にあたるポジションです。
契約関係の決済がある人を指し、代理として責務を果たします。
主任(監理)技術者
現場では「次席」「副所長」にあたるポジションです。
技術系(施工管理)の責任者である人を指し、現場代理人(所長)と兼務することが多いです。
なお、主任技術者は一定規模以下の小さい工事の場合に設置されるポジションです。
監理技術者補佐
管理技術者を補佐するポジションです。
施工管理の技術者
正式名称ではなく俗称となりますが、一般的な現場管理者を指します。
発注者支援業務では『主任監督員』『監督員』と接する
発注者支援業務では、主任監督員(出張所長、監督官)、監督員(技術係長)と接するのがほとんどです。
事務所には出張所や監督官詰所などの出先機関が複数設置されているため、総括監督員(事務所長)と関わることはほぼありません。
まとめ
今回は、公共工事での工事打合せ簿などの公式文書で記載する役職の正式名称について解説しました。
公式文書の役職を正確に知っていることは発注者支援業務として必要最低限の知識です。
そのため、発注者支援業務に従事する人は必ず押さえておきましょう。
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この記事の内容は以下の動画で解説しています。
理解を深めたい方はこちらの動画もご覧ください。