NEXCOの発注者支援業務に必要な資格・経験は?4つのレベル別に紹介!

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国土交通省に次いで有名な発注者といえばNEXCOです。

そんなNEXCOで発注者支援業務として働きたい!と考える方も多いのではないでしょうか。

今回は、NEXCOで発注者支援業務として働く際に必要な資格・経験を4つのレベル別に紹介します。

NEXCOの”管理員制度”とは?

NEXCOでは独自の”管理員制度”を設けており、働く人は上位から管理員Ⅰ・管理員Ⅱ・管理員Ⅲ・管理員Ⅳと4ランクに区分されます。

まず、最も下位の管理員Ⅳは新入社員が当てこまれるランクです。

これが管理員Ⅲになると、ある程度の通常業務を1人でこなせると見なされます。

管理員Ⅱは、管理技術者を務める人もいるレベルで、ある程度全体をまとめられるランクとなります。

そして最上位ランクである管理員Ⅰは、管理員としての経験が十分にあり、なおかつ技術士等の最上位資格を取得しているレベルです。

管理員は部長・課長・係長といった”役職”ではなく、”等級”に近いもの。

しかるべき資格や経験があれば誰しもランクを上げることができます。

それでは、4つのランク別に資格要件や必要経験について詳しく見ていきましょう。

管理員Ⅳに必要な資格・経験

NEXCOの資料によると、管理員Ⅳになるには次の資格・経歴のいずれかが必要とされています。

まずは資格から見ていきましょう。

  • 2級土木施工管理技術検定における”指定学科”の卒業者
  • 土木工学、都市工学、衛生工学、交通工学および”建築学に関する学科”の卒業者

1つ目の”指定学科”とは、つまり土木科のこと。

大学の土木工学科などを出ている人はこちらに該当します。

さらに2つ目では建築に関する学科の卒業者も該当すると記載されていますね。

すなわち、土木系か建築系の学科を卒業している人であれば、その時点で資格要件を満たせることになります。

「2級土木施工管理検定で求められる実務経験年数は問わない。また、指定学科以外の卒業者であっても、2級土木施工管理技術検定の学科試験の合格者であれば、資格要件を満たすものとする」

2級土木施工管理技術検定の学科試験の合格者とは、つまり2級技士補のことです。

よって、2級技士補を取得していれば指定学科を出ていなくても可ということになります。

続いて、”経歴”については次の通りです。

「土木に関係する建設業、もしくは建設コンサルタントでの12ヶ月以上の業務経歴」

“12カ月以上”という期間は定められていますが、詳しい業務内容の指定はありません。

すべてまとめると、管理員Ⅳになるには次の資格もしくは経歴のいずれかが必要となります。

  • 指定学科(土木もしくは建築系)の卒業者
  • 2級技士補の合格者
  • 建設業もしくは建設コンサルタントでの12カ月以上の業務経歴
管理技術者とは

管理技術者とは、発注者支援業務の最上位ポジションです。

発注者支援業務のチームでは、仕事の指示を出す人(管理技術者)を必ず1人は配置することとされています。

なぜなら、発注者である国土交通省やNEXCOの職員は原則、発注者支援業務として働くメンバーに仕事の指示を出してはいけないからです。

法律上の指揮命令の問題から、発注者は責任者(管理技術者)にある程度のことを伝えるのみとされています。

よって、管理技術者は発注者支援業務のメンバーをまとめ上げたり、指示を出したりするために必要なリーダー的存在なのです。

なお、NEXCOでこの管理技術者になるには、管理員Ⅱの人が3年以上、管理員としての実務経験を積むことが求められます。

管理員Ⅲに必要な資格・経験

管理員Ⅳになるには資格か経歴のいずれかが必要になりましたが、管理員Ⅲは資格要件のみです。

具体的には、次の5種類のいずれかの資格を取得すれば良いことになっています。

  • 技術士(総合技術監理部門、建設部門、農業部門、森林部門)
  • 技術士補(建設部門、農業部門、森林部門)
  • RCCM(シビルコンサルティングマネジャー)
  • 土木学会の土木技術者(特別上級土木技術者、上級土木技術者、1級土木技術者、2級土木技術者)
  • 土木施工管理技士(1級、2級)

部門や級は、記載されているものの中であればどれを取得しても構いません。

なお、RCCM(シビルコンサルティングマネジャー)については22の部門があります。

詳しくは次の補足をご覧ください。

RCCM(シビルコンサルティングマネージャー)とは

RCCM(シビルコンサルティングマネージャー)とは、平成3年度、良質な社会資本を整備するための建設コンサルタント業務に係る管理技術者や責任技術者の育成、技術力を客観的かつ的確に評価することを目的に創設された資格です。

資格の形態は”技術士と似ており、試験内容は次の22の専門技術部門に分かれています。

  1. 河川、砂防及び海岸・海洋
  2. 港湾及び空港
  3. 電力土木
  4. 道路
  5. 鉄道
  6. 上水道及び工業用水道
  7. 下水道
  8. 農業土木
  9. 森林土木
  10. 造園
  11. 都市計画及び地方計画
  12. 地質
  13. 土質及び基礎
  14. 鋼構造及びコンクリート
  15. トンネル
  16. 施工計画、施工設備及び積算
  17. 建設環境
  18. 機械
  19. 水産土木
  20. 電気電子
  21. 廃棄物
  22. 建設情報

管理員Ⅱに必要な資格・経験

管理員Ⅱには資格と経験の両方が必要となります。

まず、経験面で必要とされるのが”管理員Ⅲとして2年以上の実務経験”です。

次に、必要な資格については次のいずれかとなります。

  • 技術士(総合技術監理部門、建設部門、農業部門、森林部門)
  • RCCM(シビルコンサルティングマネジャー)
  • 土木学会の土木技術者(特別上級土木技術者、上級土木技術者、1級土木技術者)
  • 土木施工管理技士(1級)

管理員Ⅲの資格要件と比較すると、資格級がより上位に限定されていますので注意しましょう。

管理員Ⅰに必要な資格・経験

最上位職種である管理員Ⅰに必要な資格と経験は何でしょうか?

まず経験面では、”管理員Ⅱというポジションで、なおかつ管理技術者として3年以上の実務経験”が必要となります。

次に、資格要件は次の通りです。

  • 技術士(総合技術監理部門、建設部門、農業部門、森林部門)
  • RCCM(シビルコンサルティングマネジャー)
  • 土木学会の土木技術者(特別上級土木技術者、上級土木技術者)
  • 土木施工管理技士(1級)

管理員Ⅱとほぼ同じですが、土木学会の土木技術者が、特別上級技術者と上級技術者のみに限定されています。

まとめ

今回は、NEXCOで働く際に必要な資格・経験を管理員のランク別に紹介しました。

NEXCOが発注者支援業務を発注する際は、要件定義で管理員のランクが指定することもあります。

NEXCOに携わりたいと考えている方はまず知っておくべき制度ですので、ぜひこの機会に覚えておきましょう。

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