河川巡視業務とは?河川許認可業務とは?監督業務は最高40件担当することも!

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「工事監督業務を行う人はいくつか掛け持ちをして検査を行うの?」
「そんなに検査は頻繁にある業務なのか?」

そんな疑問に答えるべく、本記事では工事監督業務の業務内容から実際に体験した経験談を紹介します。

また、河川巡視業務や河川許認可業務の業務内容についても詳しく解説しています。

実際に現場を見てきたからこそ分かる、リアルな発注者支援業務を教えます!

1. 工事監督支援業務について

発注者支援業務の中での一番メインの仕事ともいえるのが、工事支援監督業務です

発注者支援業務の代名詞のような仕事といわれています。

一般的には工事監督と呼ばれることが多いです。

工事監督業務とは?

工事監督業務は国土交通省が発注した工事をゼネコンが落札し、その後の工事を検査するのが主な仕事です。

また、道路工事を行う場合、1週間〜2週間で終わるものではなく、数ヶ月〜1年、長いと2年かかる場合もあります。

工事過程でもポイントとなる部分があり、その部分を途中の段階で検査する段階確認と呼ばれる作業も行っています。

例えば、生コンクリートを打つ前に鉄筋の配筋を確認したり、構造物が出来て埋め戻す時は埋戻し前を確認したり、出来上がったものは出来上がり確認を行う等の業務がります。

工事監督業務では数多くの確認業務があり、役所の人だけでは対処できない部分も多いのが現状です。

そこで、代わりに現場に行って、工事工程を確認する作業も工事監督業務のひとつです。

また、公共工事では業者さんから数多くの補助書類が提出されます。

そのため、出てきた書類を確認する仕事も工事監督業務の業務内容のひとつです。

工事監督業務で一人が受け持つ件数とは?

発注者に代わり現場に行って確認をする工事監督業務ですが、現在は1人当たり数本の現場を受け持って確認することが多いです。

昔は一人20〜30件の現場を同時に担当したり、過去には最高で40もの現場を担当したことも!

例えば、工事監督業務の中には”維持管理的”な業務もあり、堤防等のゴミ拾いや、階段などちょっとした物を直す業務もあります。

上記の業務はその1~その6などと発注されることも多く、それだけで6本担当することになります。

このように工事監督業務では複数担当することが基本になります。

また、国土交通省やNEXCO、自治体などによって受け持つ本数には違いがあります。

基本的に複数の現場を一人で受け持つ工事監督業務ですが、自分が受け持つ担当工事現場は書類上に現場監督の名前が指定されています。

そのため、自分が現場に行けないからといって、同じ出張所の人でも他の人に変わってもらうことはルール上出来ません。

2. 管理業務について

公共工事を発注して出来上がってからも、管理を行っていかなければいけません。

例えば、堤防が出来上がってから行う管理業務は大まかに5つに分けられています。

  • 河川巡視業務
  • 河川許認可業務
  • ダム管理業務
  • 機場管理業務
  • 道路許認可業務

本記事では河川巡視業務、河川許認可業務について紹介します。

河川巡視業務

正式名所は河川巡視支援業務です。

この業務は堤防を巡回・巡視する業務です。

注目する部分は主に4つです。

  • 堤防に亀裂がはいっていないか
  • 堤防のブロックが壊れていないか
  • 不法投棄されているものがないか
  • ホームレスの方がいるかどうか

上記のことに注意しながら、河川敷の周りを確認する業務になります。

川巡視業務を行う際は、堤防の上を河川パトロールと書いてあるバイクで巡視することが多くあります。

多摩川等の大きい川では車で巡視することも。

基本的に河川巡視業務は1人でこのエリアを担当してください、と割当られます。

例えば利根川は銚子で流れ出るまでずっと距離が長いので全域を担当するのではなく、いくつかのエリアに分かれ、区切られたエリアを周回します。

河川によって違いはありますが、毎日巡回するというのは小さい川のケースが多いです。

大きな川の場合は同じところを2日〜3日に1回、通っていました。

また、河川巡視業務というのはその他の業務と並行して、同時に行うことはありません。

河川巡視支援業務は一括になっているのでこの業務を行う人は他の業務を行うことは出来ません。

必要とされる資格

河川巡視は構造物を巡視する仕事のため、資格が必須です。

施工管理の経験を積んできた人がやる業務なのか?と思ってしまう方もいますが、河川巡視業務には技術がないと行えない業務内容もあります。

例えば、不法投棄や不法工作などは毛色が違うかもしれませんが、堤防のひび割れや、護岸のブロック、他の川から流れてくる入り口出口部分の樋門や樋管等は工事で出来ています。

その部分は「クラックがでている」などを調査する技術的な部分が必要ですので河川巡視業務も資格をもっていないと出来ないことになっています。

無資格者は河川巡視業務を行うことができません。

ベタに技術的なことを毎日やるかというと、そうではないですが技術が必要な部分も多くあるのが河川巡視業務です。

技術的な確認作業が必要となるため国家資格である土木施工管理技士の資格を持った技術者しか行うことができない業務です。

河川許認可業務

正式名称は河川許認可審査支援業務です。

河川許認可なので何かを許可する、という業務になります。

この業務は道路許認可業務の河川版ともいわれています。

堤防と堤防がある場合、その全部に水が流れているわけではありません。

大体の河川敷で水が流れているところは実際は少なく、他の高水敷(常に水が流れる低水より一段高い敷地)といわれているところは、通常は水が流れていないので、高水敷を野球場やサッカー場として利用しています。

例えば江戸川や利根川等は、河川の中は国有地です。

そのため、河川内は国土交通省の管轄となります。

その江戸川にある、野球グラウンドの場合は「国交省から松戸市が借りている」ということになります。

その場合は、松戸市が国土交通省に「河川敷を貸してください」と申請をしなければいけません。

この申請を“占用”といいます。

国土交通省が占用を許可して、貸しているので、定期的に申請を行う必要があります。

その申請を受け付ける業務が河川許認可業務です。

また、川の上を走っている橋や江戸川など国土交通省の所轄部分の河川に、県道などの橋をかける場合も、橋自体は国土交通省のものではないので、県が国土交通省に、占用の書類を提出する必要があります。

橋は、永久的にあるものですが、その場合でも定期的な申請が必要になります。

申請して、書類を提出した際には、理工検査を行います。

理工検査では、橋が本当に大丈夫なものか?川の流れに対して問題はないか?等を確認、検査を行います。

要するに、川自体は江戸川や利根川のように一級河川という国のものであれば、それは国土交通省の管轄になります。

その部分に野球場を作りたい、橋をかけたい、という場合には国土交通省の土地の中に入ることになるので、申請が必要になるという仕組みです。

その申請を受け付ける業務が河川許認可業務です。

河川許認可業務は頻繁にある仕事ではないですが、数が多くあります。

また、河川許認可業務でも頻繁に行われる業務も!

例えば多摩川の場合、テレビドラマの撮影がたくさんあります。

テレビドラマの撮影の場合も一時使用の許可をとらなければいけません。

川は公のものなので、不特定多数の人が歩いていますが、一時的に止めてしまう場合は申請が必要になります。

上記のような申請は多摩川だと頻繁に行われています。

よくドラマや映画で使われるような場所は忙しい場所、といえます。

また、河川許認可業務よりも、次の記事で紹介している道路許認可業務の方が量が多いです。

必要とされる資格

申請図面を受理する上で、技術的な解読が必要とされているため河川許認可業務は資格が必須な業務とされています。

必要とされている資格は、2級土木施工管理技士です。

仕事内容は技術職というより、法務職に近い業務といわれています。


 

この記事の内容は以下の動画で解説しています。

理解を深めたい方はこちらの動画もご覧ください。

この記事の続きは以下の記事になります。

道路法に詳しくなる仕事の内容とは?人里離れた場所で行うダムの仕事内容について詳しく解説!

2022.05.25

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