工事監督業務が初めての人が陥りやすい罠とは?実例や罠に陥りやすい人の特徴を解説

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発注者支援業務の工事監督業務をする人の中には施工業者から転職をし、施工業者の苦労を知っている人も多いと思います。

しかし、特に初めて工事監督業務をする人は業者の気持ちに寄り添うことも大事ではありますが、ある程度しっかりとけじめをつけて業務に取り組むようにしましょう。

今回は、工事監督業務が初めての人が陥りやすい罠や罠に陥った実例、罠に陥りやすい人の特徴について解説します。

発注者支援業務で働くなら必ず知っておくべき内容ですので、ぜひご覧ください。

発注者支援業務に入って日が浅い人が陥りやすい罠とは

発注者支援業務に入って日が浅い人が陥りやすい罠は、業者に寄り添いすぎて本来すべきことに目を瞑ってしまうことです。

発注者支援業務の「工事監督業務」は施工業者の管理・監督を行い、「仕様書通りかどうか」がすべての判断基準です。

しかし、工事監督業務では施工状況の確認などで施工業者とのやりとりをすることが多く、業者側の苦労を想像して相手の立場に立ってしまい目を瞑ってしまうことがあります。

民間で仕事をしていて初めて工事監督業務をする人が陥りやすい

受注者側に立ってしまって目を瞑ってしまう罠は、元々民間で仕事をしていて初めて工事監督業務をする人に多いです。

なぜなら、今まで受注者側で検査を受けるとして「民間の苦労を知っている」ために、現場側の苦労を想像してしまうためです。

例えば、「ちょっとこれはよくないな」と思ったとしても、「これを指摘した場合にはあの段取りをああして、こうして、大変だろうなぁ…」と苦労を想像できてしまいます。

鉄筋を組んで生コンを打設する前に確認をする場合に配筋ピッチが適正かどうかなどを確認する必要がありますが、そういった場面で少し目を瞑ってしまうこともあるでしょう。

さらに、工事監督業務側と施工業者側でズレが生じてしまいます。

工事監督業務と民間の施工会社での目的のズレも原因

民間の業者にとって仕様書通りに作ることも大事ですが、一番はお金を儲けることが最も大事なことです。

極論をいうと、いくら工期内で高品質な工事をしたとしても赤字ならば「よくない工事」となってしまいます。

一方で、工事監督業務では仕様書通りにできているかが第一で、利益を出すかどうかは関係がありません。

そのため、工事監督業務と利益を出すことが重要な民間企業で目的のズレが生じてしまい、仕事への向かい方に違いが生じてしまいます。

工事監督業務の担当が業者に肩入れしてしまった実例

かなり昔の他社での事例ですが、工事監督業務をしている発注者支援業務の担当者が目を瞑ったことがありました。

その案件は「基礎杭」と呼ばれる杭を打つ工事でした。

杭を打つときに「杭打機」と呼ばれる機械で杭を打っていくのですが、様々な問題があって杭打機を角に配置するのは困難で、角の方の何本かの杭打ちが仕様書通りできない問題が発生しました。

業者は「杭打機が位置的な問題があって本来打つ場所へと配置できないから杭の位置を変えてくれ」などと事前に協議をしたらよかったのですが、協議せずに適切な場所より少しずらした位置に杭打ちしました。

最終的に、工事監督業務の担当者は目を瞑って書類をごまかしたことがバレてしまって解雇され、業者もペナルティを受けることになってしまいました。

業者が事前に協議をしなかった理由

業者が協議をしなかった理由は、協議をしてしまうと時間がかかってしまうためです。

今は多少は変わってきていますが、当時は協議をすると工事が止まってしまうことがありました。

代理人や管理技術者は次の現場が決まっているために、協議をして1~2か月工期が伸びてしまうと次に予定している工事に行けないために工事を止めるわけにはいきませんでした。

さらに、大きくずれ込んで杭を打ったわけではなかったのですが、仮に協議して打てないとなると、様々な業者を巻き込んでの調整が必要になってしまう可能性がありました。

少しの協議で役所側が「はい、いいえ」で回答できればよい訳ではなく、例えば、その箇所へ重機を動かして杭を打つには仮設設備の設置や重機用のステージの設置、杭のサイズ変更や杭の位置の変更による設計の見直しなど、協議すべきことが多い可能性がありました。

そのため、施工業者からみても協議にすごい時間がかかると分かっていたために、協議をせずに工事を進めたと推察できます。

工事監督業務では業者寄りになりすぎてはいけない

工事監督業務をする人は業者の気持ちに寄り添うことも大事ではありますが、ある程度しっかりとけじめをつけて業務に取り組みましょう。

なぜなら、小さなことを許していくと許容度がどんどんと大きくなっていくため、小さなことに目を瞑ってしまうと最終的に大きなことにも目を瞑ってしまうようになってしまいます。

今はコンプライアンスが厳しいのでそういう人も少なくなっていると思いますが、苦労を知っていると情が入ってしまうことは避けられないため、注意が必要です。

中には業者とのやりとりの中で業者が泣いてくるパターンもあり、心情的に寄り添いたい気持ちが出てくるかと思います。

しかし、特に発注者支援業務に入って日が浅い人は、ある程度しっかりとけじめをつけて業務に取り組みましょう。

まとめ

今回は、工事監督業務が初めての人が陥りやすい罠や罠に陥った実例、罠に陥りやすい人の特徴について解説します。

工事監督業務をする人は業者の気持ちに寄り添うことも大事ではありますが、業者とのバランスを保つことは重要です。

発注者支援業務に従事する人は必ず押さえておきましょう。

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