工事監督業務もレイヤ化とその基準を理解しておくべき!デジタル写真管理情報基準を解説
令和5年3月に国土交通省は『デジタル写真管理情報基準』を3年ぶりに改定しました。
今回は、令和5月3月に改訂された『デジタル写真管理情報基準』の内容について解説します。
発注者支援業務で働くなら必ず知っておくべき内容ですので、ぜひご覧ください。
国交省「デジタル写真管理情報基準」にてSVG形式を認可
2023年5月に『デジタル写真管理情報基準』が3年ぶりに改定をされました。
デジタル写真管理情報基準とは、写真(工事・測量・調 査・地質・広報・設計)の原本を電子媒体で提出する場合の属性情報等の標準仕様を定 めたものです。
改定として大きな内容は、工事写真の記録ファイル形式が、従来の「JPEGもしくはTIFF」から「JPEG、TIFFやSVG形式等」となり、正式にSVG形式が認可されたことです。
これにより工事写真の『レイヤ化』が可能になりました。
工事写真の『レイヤ化』とは
工事写真の『レイヤ化』とは簡単に言うと、工事写真に小黒板や補助線などを重ねて追加することができることです。
例えば、一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会が公開した鉄筋でのマーカー設置を例に解説します。
鉄筋には『ピッチ』と呼ばれる鉄筋と鉄筋の感覚は設計時点で定められており、その間隔が適切か寸法を測って、写真を撮影して証拠として提出する必要があります。
今まではどの間隔を測定しているか鉄筋にマグネットを貼り付けて、その寸法がわかるものを置き、工事黒板に『工事名・工種・工事場所』などを現地で記入して施工箇所とともに写真を撮影していました。
しかし、本改正で後付けでデジタルの黒板とマグネットを画像に重ねて挿入したものを提出することができるようになり、現場に黒板などを持参・記入する手間がなくなりました。
本来の現場の写真に黒板のレイヤとマグネットのレイヤを重ねた画像でも認可されるようになり、虚偽のデータで報告できないような仕組・基準を定めたものとなります。
発注者支援業務の工事監督業務をする人は技術への理解が必要
一方で、「意外と手間がかかる」という現場からの声も多いです。
今までの方法では写真を撮影するだけで完結していましたが、レイヤ化では現場から戻った後にPCでの後処理が必要となり、すべての写真に黒板データを作成しなければいけないためです。
また、レイヤ化自体は結構昔からありますが、今のところ普及したとは聞いていないのが実情と思います。
しかし、遠隔臨場などデジタル化が推進されていることもあり、発注者支援業務の工事監督業務をする人は技術への理解をしておく必要があるでしょう。
もし理解をしていないと、監督側も監督支援業務で管理する側も業務についていけなくなる危険性があるためです。
そのため、管理側も技術への理解は進めておくのがよいでしょう。
まとめ
今回は、令和5年3月に3年ぶりに改定された国土交通省の『デジタル写真管理情報基準』について解説しました。
遠隔臨場などのWeb化は時代の流れで今後も拡大していくと考えています。
そのため、発注者支援業務、特に工事監督業務で働く方はこうした新しいデジタル技術や基準を理解し、いつでも対応できるように準備することが重要です。
/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/
「完全土日休み」発注者支援業務の仕事探しなら!
発注者支援業務ナビ
「どんな仕事なんだろう?」まずは転職相談から!
発注者支援業務エージェント
「土木技術者が集まらない…」とお困りの企業様に!
発注者支援業務ナビ求人掲載
_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/
この記事の内容は以下の動画で解説しています。
理解を深めたい方はこちらの動画もご覧ください。