国土交通省の「建設Gメン」とは?発注者支援業務に与える影響についても解説

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国土交通省は建設業の長時間労働の改善と職人の賃上げ原資の確保のため、建設工事への監視体制を強化することを検討しています。

建設現場を監視する職員を「建設Gメン」といわれ、今後数年で大幅増員する可能性がございます。

今回は、国土交通省の「建設Gメン」について解説します。

発注者支援業務で働くなら必ず知っておくべき内容ですので、ぜひご覧ください。

「建設Gメン」とは

「建設Gメン」とは、国土交通省が公共工事や民間工事を問わず大規模工事を対象に工事の請負契約で工期や請負単価、代金が適切かどうかを監視する職員です。

例えば元請から下請、下請から下請へと発注する際に「著しく短い工期」や「不適切な単価・代金」での依頼をしていないかをチェックすると考えられます。

単価については残業のように明確に指摘できる目安の金額設定がありませんが、職人1日あたりのベースとなる単価である「公共工事設計労務単価」が基になる可能性があるでしょう。

特に設計労務単価はここ10年間右肩上がりのため、「発注金額に反映されているか」「設計労務単価と大きく乖離していないか」などを確認するのではないかと予想しています。

現在すでに「施工体制Gメン」と呼ばれる職員がおり、施工体制台帳に沿って現場運営がなされているかをチェックしています。

施工体制台帳とは工事現場における元請・下請の関係性や役割を示し、元請の名前と施工に関わる各社との関係・社名を記載している台帳です。

そのため、「施工体制Gメン」は例えば施工管理台帳に記載されていない会社が施工に関わっていないかをチェックしたりしています。

「建設Gメン」は現場でヒアリング・指摘をする

「建設Gメン」は元請の本社や支店、工事現場を直接訪問して工期や請負代金・単価などをヒアリングし、改善点をその場で指摘するといわれています。

例えば、著しく短い工期については現場で実務を行っている職人や施工管理の担当者の残業時間や休日出勤が多くないかがチェック項目になると予想しています。

残業時間や休日出勤が多い場合は無理して働いている判断され、「著しく短い工期である」と判断される可能性があるでしょう。

さらに、直接訪問の際には労基署職員も同行する予定といわれており、労基署職員が勤務時間の項目をチェックするのではないかと思います。

「建設Gメン」の対象となる工事・調査範囲

「建設Gメン」の対象となる工事は、実際に稼働している公共・民間の大規模工事から抽出するといわれています。

抽出方法については「大規模工事」と記載はありますが基準についての記載はなく、現在のところ詳細は不明です。

なお、調査範囲は、発注者から元請、元請から下請、下請から下請の3パターンについて調査するともいわれています。

「建設Gメン」の指導に対して罰則を設ける可能性もある

「建設Gメン」が直接訪問して指導・注意するだけでは効力がないため、「権限を強化」として何かしらの罰則を設ける可能性が考えられます。

「建設Gメン」は国土交通省が「建設業が持続可能な産業であり続けるためには、将来にわたる担い手の確保のためにも技能職の処遇改善を後押しできる安定した経営が不可欠」と判断したことが経緯とされています。

さらに、国土交通省は指導権限を強化する建設業法改正案を検討し、厚労省や中小企業庁の「下請Gメン」との連携も視野に入れているといわれています。

そのため、他省庁とも連携をして「建設Gメン」の指導権限を強化・徹底をすることが予想されます。

「建設Gメン」は発注者支援業務にも大きな影響を与える

発注者支援業務の工事監督をしている担当者も、前述の指導内容に沿った対応が必要になるでしょう。

万が一「建設Gメン」が入った現場で指摘があれば問題視される可能性があり、もしかしたら次の入札に影響がでてしまうこともあるかもしれません。

現状では罰則に関する記述がないために罰則はないですが、「建設Gメン」の指導にどれほど効力があるかについては今後も注意した方がよいでしょう。

なお、国土交通省の施策のため国土交通省の現場から開始する可能性が高いと思っており、国土交通省の案件を担当している人は意識しておきましょう。

まとめ

今回は、今後数年で大幅増員する可能性がある建設現場を監視する「建設Gメン」について解説しました。

発注者支援業務の担当者も他人事ではなく、「建設Gメン」が今後訪問してくる可能性があることを認識しておくことが重要です。

発注者支援業務で働いてみたいと思う人はぜひ覚えておきましょう。

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