【いよいよ完成検査までモニター越しに】工事監督業務はデジタル時代に突入!

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国土交通省は遠隔臨場を「工事の検査」でも試行的に開始すると発表し、「遠隔臨場による工事検査に関する監督・検査試行要領(令和5年3月)」で要領案を公示しました。

今回は、令和5月度から試行が開始される遠隔臨場の「検査」について、対象となる検査項目や開始にあたっての懸念点、遠隔臨場が推進・拡大している理由について解説します。

発注者支援業務で働くなら必ず知っておくべき内容ですので、ぜひご覧ください。

遠隔臨場とは

遠隔臨場とは、令和4年度(2022年4月)より本格的に開始した、直接現場に行かずにWeb 通信を使用した非接触・リモートで施工状況や検査確認をするものです。

現場の人間がカメラを着用して現場を撮影し、リアルタイムに発注側事務所で職員がモニタリングします。

国土交通省は「建設現場における遠隔臨場に関する実施要領(令和4年3月)」を公示し、2022年から「段階確認・立会・材料確認」などを原則適用としてスタートしました。

  • 段階確認:工事の段階途中での確認を行うもの
  • 立合:鉄筋を組んだ後の「配筋完了」時の立会など
  • 材料確認:搬入された資材の確認

以下の記事で費用負担はどうするのか、実施要領の内容などを詳しく解説しています。

遠隔臨場スタート!国土交通省の発注者支援業務リモート化が止まらない

2023.01.06

遠隔臨場を用いた「工事検査」が試行的に開始

国土交通省は遠隔臨場を「工事の検査」でも試行的に開始すると発表し、「遠隔臨場による工事検査に関する監督・検査試行要領(令和5年3月)」で要領案を公示しました。

国土交通省は次の通り公表しており、材料確認・段階確認だけでなく「検査の分野」で試験的に実施し、「どういった検査項目・工種が遠隔臨場に適しているのか」などの適用範囲を検討するものです。

そのため、正式に導入が決定したわけではなく、「試しにしてみる」というものが令和5年度から開始するものとなります。

各地方整備局で以前から『中間技術検査など』の遠隔化も取り組んでいたが、新たに本省として統一的な運用をするため試行要領案を作成。

この『試行要領案』を元に全国で試行を重ねて、遠隔検査に適した検査項目や工種などを精査する予定。

対象となる検査は「完成検査」「中間技術検査」「既済部分検査」「完済部分検査」と主な検査が対象となっています。

その中で検査項目は「出来形の検査」「品質の検査」「出来ばえの検査」となっております。

参考:国土交通省│遠隔臨場による工事検査に関する監督・検査試行要領(令和5年3月)

■対象となる検査

  • 完成検査:工事完了を確認するための検査
  • 中間技術検査:工期が6ヶ月以上かつ1億円以上の工事について行う検査。工事の施工途中で行われる技術検査
  • 既済部分検査:工事契約に際して、部分払いがある場合の工事で行う検査
  • 完済部分検査:工事の完成前に、あらかじめ指定された部分の工事目的物が完成した場合に行う検査

■対象となる検査項目

  • 出来形の検査:位置、出来形寸法及び数量について、設計図書と対比して検査するもの。
  • 品質・出来ばえの検査:品質及び出来ばえについて、設計図書及び仕様書と対比して検査するもの。

遠隔臨場を用いた「工事検査」での懸念点

今回は試行ですが、道路・橋・堤防などを遠隔臨場としてWebを活用してモニターで確認することへの懸念点もあると思っています。

実際にtwitter(X)でも「工事の出来上がりをモニターで見るのか!?」とネガティブな意見も少なくありませんでした。

遠隔臨場での検査の場合、意図的にマズイ部分をモニターに見えないようにして隠すこともできるのではとも思います。

私のような昭和世代では現地主義が根付いていており、「現場に行ってなんぼ」という考えがあり多少の違和感も抱いています。

もちろん遠隔臨場などのDX化・業務効率化に肯定的ですが、事故が起きらなければいいなと感じています。

遠隔臨場を推進・拡大する理由とは?

遠隔臨場を推進・拡大する理由は、人材不足解消、業務の効率化のためと考えています。

国土交通省が明言したものではないですが、実際問題として国土交通省の職員の数が減っております。

また、おそらく国土交通省も「現地確認が1番」と思っているのではと推察していますが、現場が様々な場所に点在するので現地確認は非効率になりやすいです。

例えば、現場までの道のりが1時間の場合、現場での立ち合いが30分~1時間程度とすると合計3時間を要します。

遠隔臨場などのWeb化は良し悪しの話ではなく、時代の流れで今後も拡大していくでしょう。

そのため、発注者支援業務、特に工事監督業務で働く場合、遠隔で検査をする流れがあると理解し、遠隔臨場で行う作業に慣れていくことが重要です。

まとめ

今回は、令和5月度から試行が開始される遠隔臨場の「検査」について、対象となる検査項目や開始にあたっての懸念点、遠隔臨場が推進・拡大している理由について解説しました。

遠隔臨場などのWeb化は時代の流れで今後も拡大していくと考えています。

そのため、発注者支援業務、特に工事監督業務で働く方は遠隔で検査をする流れがあると理解し、遠隔臨場で行う作業に慣れていくことが重要です。

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