民間の施工管理からNEXCOの発注者支援業務へ転職!労働環境はどう変わる?

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民間の施工管理と発注者支援業務の違いはよく比較されるところです。

しかし具体的にどう違うのか、イメージしづらい方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、実際に民間の施工管理からNEXCOの発注者支援業務へ転職した山田さんのお話をもとに、変化した点を具体的に解説していきます。

民間の施行管理からNEXCOの発注者支援業務へ移った経緯

山田さんは現在28歳で、土木施工管理技士の2級保有者、NEXCOに勤めて約3ヶ月です。

もともとは建築の施行管理に携わっていましたが、土木系の発注者支援業務へと移りました。

民間の建築から土木の発注者支援業務へ移った理由

私はもともと、規模感の大きいものづくりをやりたいと思っていました。

新卒の段階では施工管理の派遣を選択し、さまざまな現場を経験させて頂いたのですが、土木の橋梁の補修工事を担当したときに「いいな」と思いました。

そこで土木に本格的に携わりたいと思い、なかでも、これまで経験してきた民間の施工管理ではなく、新たな立場にチャレンジしてみたいと発注者支援業務に飛び込みました。

一種のキャリアチェンジのような感覚です。

民間と発注者支援業務の業務の違いとは?

私がNEXCOの発注者支援業務として行っているのは工事監督業務で、周囲からは施工管理員と呼ばれています。

業務内容としては、主に次の通りです。

  • 安全の確認
  • 品質の確認
  • 現場の立ち合い・確認
  • 積算

感覚としては、民間の現場の元請けとあまり変わりません。

一方、民間との明確な違いとしてあげられるのは、次の3点です。

  • 職人との接点がない
  • 下請けとのやりとりがない
  • 立場が変わる

特に3点目の立場については大きな違いかと思います。

民間の施工管理の場合、作業員とのやりとりや、業者との工程管理・調整といった業務が発生します。

一方、発注者の立場で施工管理を行う場合、あくまで業者が協議した結果を確認し、端的に良い・悪いかを区別するような業務になります。

平たく言うと、少し偉そうな感じになるという感覚です。

NEXCOの発注者支援業務の1日の流れ

NEXCOの発注者支援業務における大まかな1日の流れは次の通りです。

  • 8:50~8:55 出社
  • 9:00~9:30 始業・メールやクラウドのチェック
  • 9:30~12:00 資料作成・積算もしくは現場の巡回
  • 12:00~13:00 昼休憩
  • 13:00~17:00 現場の巡回もしくは会議・打ち合わせなど
  • 17:00~17:30 メールチェックや事務処理・終業

それでは順に説明を加えていきます。

8:50~8:55 出社

NEXCOの始業は9時です。

5分~10分前に出勤する人が多いため、私も8:50~8:55頃の到着を目指して家を出ます。

少し早くても8:30くらいの出社で、現場の立ち合いが早いときでも8:00に現場へ到着する程度です。

しかし民間の現場をやっていた頃は、朝5時に家を出るのも当たり前でした。

よって、出勤時間のゆとりに関してはまったく変わったと言えます。

9:00~9:30 始業・メールやクラウドのチェック

始業時間になるとまず、業者やNEXCO、配属先の会社からのメールやクラウドのチェックを行います。

所要時間は返信も含めて30分程度です。

9:30~12:00 資料作成・積算もしくは現場の巡回

午前中は指示されている資料の作成をしたり、数量を見直して積算をしたりといった作業が多いです。

現場の巡回をする日であれば、朝一のメールチェックが終わった段階で事務所を出て現場へ向かいます。

現在多いのは耐震の補強工事で、隠蔽部と呼ばれる施工後には見えなくなってしまう箇所や配筋の状況確認などを行います。

橋梁の補修のため、支承(ししょう)部分の沓座(しゅうざ)モルタルを打設する前の確認も行います。

また、支障本体の材料の搬入時の立会いも行いますが、こちらはそこまで時間はかかりません。

寸法が合っているかどうかといったことは、工場検査の際に、製品検査で既に見ているからです。

支承(ししょう)・沓座(しゅうざ)・モルタルとは

  • 支承(ししょう)…橋梁において上部構造と下部構造の間に設置する部材のことです。
  • 沓座(しゅうざ)…下部構造の出来高(構造高)を調整したり、支承の鉛直荷重を下部構造に伝達させるために支承の下に設ける部材のことです。
  • モルタル…セメントに水や砂を混ぜて作る建築材料のことです。
    強度が不十分のため、構造体に直接使用されることはありませんが、柔軟性があるため、接着剤のような用途で用いられることが多いです。

12:00~13:00 昼休憩

昼食は外で食べる場合もありますが、私は健康面への配慮として、基本的に弁当を作って持参しています。

これは発注者支援業務に移って、朝の時間にゆとりができたためです。

民間の施工管理のときは余裕がなく、このようなことはまったくできませんでした。

13:00~17:00 現場の巡回もしくは会議・打ち合わせなど

午後は、現場巡回の日であれば、現場を複数見て回ります。

最も多いときで7~8件ぐらいの現場数です。

現場間はすべて車で移動し、基本的にペアで巡回を行います。

また、午後の時間帯は打ち合わせや工程会議、発注前の事前協議に出席していることも多いです。

現場の数だけ打ち合わせは発生しますし、1度につき1~2時間はかかるので、あっという間に時間が過ぎています。

17:00~17:30 メールチェックや事務処理・終業

夕方頃に事務所へ戻り、メールチェックや書類の処理を済ませて、1日の作業が終わります。

残業時間はズバリどれぐらい?

残業時間は、月平均で1~2時間未満で、つまり残業はほぼしていません。

17:30の定時きっちりに終わることが大半です。

ただし職員の人数が多いため、正直なところ、全員が同条件とは言い切れない部分もあります。

たとえば、現場には主担当(メイン担当)と呼ばれる人がいます。

その人がNEXCO の担当職員から「この書類、今日作れませんか?」といったお願いを急遽受け、少し残業しているような場面を見ることはあります。

しかしそれでも民間の施工管理と比較すれば、残業は圧倒的に少ないと言えるでしょう。

また、土日祝の休日に出勤することも一切ないため、ほぼ公務員に近いホワイトな労働環境です。

NEXCOのデジタル化について

国土交通省でWebが推進されていますが、NEXCOでも次の分野において取り組みが行われています。

打ち合わせ・会議など

NEXCOの場合、設計は”支社”と呼ばれるいわゆる支店が設計コンサルとのやりとりを行います。

事務所が行うのは支社とやりとりと、コンサルの成果物のチェックです。

これらのやり取りを一堂に会して行うことはなく、主にTeamsやZoomを活用して、民間企業と同じような形でやり取りを行います。

工事書類のチェック

書類は基本的にペーパーレスでの対応となっています。

PDF形式の書類はDocuworksに移し、付箋を貼ったり追記をしたりしてチェック作業を行うといった形です。

ただ、年齢層が高い職員の中では、まだ現在の風潮に慣れていない方もいます。

このように人によってまだデジタル化対応へのバラつきがあるため、工程会議で一同に会するシーンなどでは、紙の工程表が配布されている現状もあります。

発注者支援業務は民間に比べてやりがいがない?

発注者支援業務と民間の施工管理のやりがいを比較すると、確かに根本的な差はあります。

しかし、発注者支援業務に仕事のやりがいがないわけではありません。

たとえばNEXCOであれば、関わるものが高速道路なので、物流に不可欠なもの、人に広く使われるものに携わることになります。

発注者支援業務は間を取り持つような立ち位置の仕事ですが、その仕事を行うことによって公共工事が円滑に進んでいるという実感は、少しずつですが得られます。

一方、実際に物を作っているというやりがいは、やはり民間の施工管理でなければ味わえないところです。

なぜなら民間の施工管理は職人とのやりとりや調整など、さまざまな試行錯誤を通じて工事物の完成に至るからです。

その点は、発注者支援業務と民間で明確に違う点だと感じます。

発注者支援業務になると標準仕様書を読み込むようになる?

発注者支援業務に就くと、標準仕様書の内容を読み込むようになると一般的に言われています。

実際に私も、 “NEXCO 施工管理要領”という分厚い冊子をかなり読み込むようになり、工事と照らし合わせてチェックしています。

私がNEXCOに配属されて数ヶ月の間にも、施工管理要領が守られていない施工がやり直しの指導を受けたことがありました。

施工管理要領通りに現場が進んでいるか確認することは、品質管理上のすべてとも言えます。

したがって必然、発注者支援業務は施工管理要領を読み込むようにもなります。

しかしながら、民間において仕様書が見られていないわけではありません。

ただ、民間の施工管理は現場で職人と打ち合わせをしながら現実的にできるかどうかを重視するため、マニュアルへの忠実さを重視する発注者支援業務とは一線を画するところがあるのです。

民間から発注者支援業務へ移った人のあるある

よく言われることですが、発注者支援業務にとってお金はあまり関係のない要素です。

つまり、施工管理要領通りじゃないと指摘することで、やり直しのために費用が発生しても、言葉は悪いですが関係ないのです。

むしろ、税金など公のお金が使われている以上、きちんと指摘することが発注者支援業務の責務と言えます。

ただ、民間の立場を経験してきた人は、相手の立場や気持ちがよくわかるため、指摘するのが心苦しいと感じるようです。

そのようなジレンマを抱えながら仕事をしなくてはいけない点は、民間から発注者支援業務へ移った人のあるあると言えるでしょう。

まとめ

今回は、民間の施行管理からNEXCOの発注者支援業務へ移った山田さんの話をもとに、労働環境や業務内容、やりがいの変化などを解説しました!

本記事の内容をまとめると次のようになります。

  • 工事監督業務の内容は、民間の現場の元請けと大きくは変わらない
  • NEXCOの発注者支援業務の労働環境はホワイト
  • NEXCOでもデジタル化が推進されている
  • 発注者支援業務には、民間とは異なる仕事のやりがいがある
  • 発注者支援業務になると、マニュアルを読み込むようになる

民間から発注者側になったことで、ある種のジレンマは感じるものの、非常に働きやすい環境で活躍できていることがわかりました。

次の記事では、NEXCOの発注者支援業務で働く際に必要な資格について、再び山田さんに話を伺います!


この記事の内容は以下の動画で解説しています。

理解を深めたい方はこちらの動画もご覧ください。

この記事の続きは以下の記事になります。

NEXCOの発注者支援業務で働くのに必要な資格は?国交省とは違う点とは

2022.07.28

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