発注者支援業務工事監督支援の仕事とは?4つに分けて徹底解説!

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発注者支援業務の存在はなんとなく知っていても、仕事内容をしっかりと理解している人は少ないのではないでしょうか?

本記事では発注者支援業務で最も代表的な仕事”工事監督支援業務”についてわかりやすく解説します!

1. 工事監督支援業務の具体的な仕事内容

工事監督支援業務の仕事とは、簡単に表すと”施工業者が行った工事をチェックする仕事”です。

詳しい仕事内容は国土交通省の資料に沿って説明しますので、本記事の内容は発注者が国土交通省という前提でご覧ください。

同資料では、工事監督支援業務の仕事は大きく4つとされています。

  1. 工事の資料作成
  2. 施工状況の照合
  3. 地元及び関係機関に対する資料作成
  4. 検査などへの臨場

仕事内容を順に説明する前に、工事監督支援業務の大前提について一文を引用します。

「実施する担当技術者は、管理技術者の管理下に置いて作業を行うものとする」

ここで言う”管理技術者”とは、端的に言えば”現場で働く人たちのリーダー”のことです。

基本的に工事監督支援業務の人が仕事をする際は、管理技術者から指示を受けます。

国土交通省(発注者)の指示を受けるわけではありません。

実態はその辺が曖昧になっている場合もありますが、原則としてはそうなっています。

なぜなら発注者支援業務は”業務委託”という請負制の仕事だからです。

皆さんも仕事を請け負うときは、大元のクライアントでなく、現場の責任者から指示を受けて作業をしますよね?

工事監督支援業務も同じということです。

管理技術者と監理技術者の違い

建設業における「カンリ」は2通りの意味があります。

1つ目は”管理”です。

竹冠の”管”なので”タケカン”と呼ばれます。

“管理技術者”は本文で触れた通り、現場の指揮を取る責任者を指します。

主な仕事は施工工程の管理、材料の発注、職人の手配などです。

発注者支援業務の監督支援業務者はこの管理技術者から指示を受けて仕事を行います。

2つ目は”監理”です。

”監”に皿の字が付いていることから”サラカン”と呼ばれます。

“監理技術者”は、建築業法(以下記載)に基づき現場に配置される技術者を指します。

建設業法第26条第2項

発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者は、当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額が、第三条第一項第二号の政令で定める金額以上になる場合においては、前項の規定にかかわらず、当該建設工事に関し第十五条第二号イ、ロ又はハに該当する者で、当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるもの(以下「監理技術者」という。)を置かなければならない。

監理技術者の主な仕事は、施工計画の作成、品質管理。その他技術上の管理および作業者の指導監督です。

設計図通りに施工が行われているかチェックすると共に、図面では伝わらない細かな内容を現場に伝えるという役割も担っているため、監理技術者になるにはしかるべき資格を取得しなければなりません。

2. 4つの主な工事資料作成業務

工事監督支援業務の1つ目が”工事の資料作成”ですが、これは次の4つに分けられます。

  1. 受注者に対する指示・協議に必要な資料作成
  2. 受注者から提出された承諾・協議事項の照合
  3. 設計図書との不一致に関する確認と資料の作成
  4. 設計変更に関する資料の作成

1つ目は受注者(建設会社)に対する資料作成です。

2つ目は受注者(建設会社)から書類が提出された際、確認するための資料作成ですね。

3つ目は現場でイレギュラーなことがあった場合の資料作成です。

4つ目は工事で変更が発生した際の資料作成です。

それでは次のパートから順に説明します。

3. 受注者に対する指示・協議に必要な資料作成

国土交通省(発注者側)と建設会社(受注者側)の打ち合わせの際に使われる”工事打ち合わせ簿”という書類があります。

この書類の発議事項には、指示・協議・通知・承諾・報告・提出と6つの項目があり、原則、発注者と受注者のやり取りはこの6つの枠組みの中で行われます。

今回は”指示・協議に必要な書類作成”の仕事ですから、発注者支援業務はそれに関して資料を作らなければいけないということですね。

それでは指示と協議に分けて順に説明します。

指示に必要な資料作成

工事打ち合わせ簿における”指示”はこのようなケースです。

つまり発注者が受注者側へ「添付した図面の通りに施工してくださいね」という”指示”を、行ったのですね。

この際に図面を添付するのですが、その図面を作るのが発注者支援業務の”資料作成の仕事”ということです。

工事打ち合わせ簿とは

工事打ち合わせ簿とは、発注者と受注者がお互いに施工状況を確認し、認識のズレの防止や変更の経緯の共有を目的とした書類のことです。

発注者または受注者が発議した事項に対し、相手方が処理もしくは回答を行う形式となっています。

発注者と受注者が文書でやり取りする必要がある際はすべて”工事打ち合わせ簿”により取り交わすことが原則となっており、非常に重要な書類です。

現在は書類の簡素化および各業務の効率化を図るため、ペーパーレス化されています。

協議に必要な資料作成

続いて”協議”ですが、 こちらは受注者から発注者側へ協議が上がっている例です。

内容は「矢板を地面に打っていったら、障害物が邪魔して入りませんでした。ついてはこのように対策したいです」です。

これに対し発注者側が「協議のとおり施工されたい」と回答しており、要するに「その通りでいいですよ」ということです。

今回はこれで一件落着ですね。

一方「矢板が入らないのですが、どうしましょう国土交通省さん?」という形の”協議”もあります。

この場合は発注者側が「ではこのように施工してください」という回答をしなければいけないので、それに合わせて発注者支援業務が提示用の資料を作ることになります。

矢板とは

矢板とは基礎工事や土木工事の際に、地盤に打ち込まれる板状の杭のことです。

連続して打ち込むことで壁のようになり、現場の土砂が崩れたり、浸水したりといったトラブルを防ぎます。

別名”シートパイル”とも呼ばれており、木製、鋼製、鉄筋コンクリート製などがあります。

4. 受注者から提出された承諾・協議事項の照合

工事監督業務の資料作成業務、2つ目は”受注者から提出された承諾・協議事項の照合”です。

まずは”協議事項の照合”から説明します。

協議事項の照合

こちらは前述と同じ内容で、受注者が「矢板が打ち込めないので、こうしたいです」と協議してきたのに対し、発注者が「その通りでいいですよ」と回答した例です。

このシーンにおける発注者支援業務の仕事は、受注者から提出された資料が本当に正しいのかどうかを検証することです。

協議内容が設計図書に記載された考え方や成果と違わないものかをチェックし、本当に受注者の言う通りにして大丈夫なのか照合して調べることが求められます。

設計図書とは

設計図書とは設計の内容を示す書類のことで、主に設計図面と仕様書のことを指します。

設計図面には建築物の構造や配置などが示され、仕様書には工事目的や施工方法などが具体的に記されています。

また設計図書には設計者の設計意図も含まれており、施工段階においてこれを遅滞なく伝達することが不可欠とされています。

発注者支援業務者は協議内容が設計図所の意図にそぐわない場合は、すみやかに報告しなくてはいけません。

承諾事項の照合

こちらは承諾事項の照合についてです。

内容は要するに「工法をAからBに変更したいです。承諾してください」ということです。

この際はもちろん「工法をBに変えても問題ない」ということを示す資料が添付されてきます。

発注者支援業務は”協議”と同様、工法を言う通りに変えて問題ないのか、資料を確認して照合します。

まとめると、資料作成業務の2つ目“受注者から提出された承諾・協議事項の照合”は、”協議”・”承諾”に関する書類が上がってきた場合、図面や工法に関する仕様についてチェックする仕事です。

補足ですが、発注者が協議に対し”承諾”しても、次のような但し書きが記載されることが多いです。

「但し、契約変更の対象としない」

つまり「工法を変更してもいいですが、もしこれ以上お金がかかった場合は、建設業者自身で負担してくださいね」ということです。

チッピング工法とは

コンクリート同士を接合させる場合、接着力を高めるためにコンクリート表面をわざと傷つける”目荒らし”という作業があります。

チッピング工法は目荒らしを行う際の工法の1つで、ピックハンマーを使ってコンクリート表面に凹凸を作るものです。

しかしチッピング工法はハンマにーによる打撃が生じるため、大きな音や振動、大量の粉塵が生じるなど周辺環境への悪影響が論じられています。

バキュームブラスト工法とは

バキュームブラスト工法とは、各種研磨材や研掃材を、圧縮空気で対象物の表面に吹き付け、さらに浮き出した汚れや粉塵をバキュームでそのままダストコレクターまで吸い取る工法です。

大型の掃除機のような機械で作業を行います。

チッピング工法のデメリット、騒音・振動・粉塵をすべてカバーする工法とされています。

打ち合わせ簿の”通知”・”報告”・”提出”とは

打ち合わせ簿の発議事項は、これまで説明した、”指示”・”協議”・”承諾”以外に、”通知”・”報告”・”提出”という項目があります。

こちらのパートでは各内容について、例をあげながら簡単に説明します。

通知

“通知”は、例えばこのような内容です。

つまり工事完成検査の検査日をいつにするか”通知”するということです。

いきなり「明日検査です」と言われても困りますから、発注者は工事物が完成間近になった場合「検査は〇〇日です」と通知することになっています。

“通知”における発注者支援業務の仕事は「検査日は〇日です」と書いた書類を作成することですね。

報告

次に“報告”は、このような内容です。

要は「現地をいろいろ調べて、こういう結果になったので報告します」ということですね。

このような報告に対応するのも発注者支援業務の仕事です。

提出

最後の”提出”はこのような内容です。

何か検査や測量を行ったら、結果を提出しなければいけません。

こちらの例は「測量結果を提出しますよ」ということです。

“報告”と同様、このような提出を受けた際に対応するのも発注者支援業務の仕事です。

まとめ

発注者支援業務の工事監督業務の仕事は主に4つあります。

  1. 工事の資料作成
  2. 施工状況の照合
  3. 地元及び関係機関に対する資料作成
  4. 検査などへの臨場

そして『1. 工事の資料作成』の中でも4種類の業務があります。

  1. 受注者に対する指示。協議に必要な資料作成
  2. 受注者から提出された承諾・協議事項の照合
  3. 設計図書との不一致に関する確認と資料の作成
  4. 設計変更に関する資料の作成

今回は『1. 受注者に対する指示。協議に必要な資料作成』と『2. 受注者から提出された承諾・協議事項の照合』について解説しましたので、次回は『3. 設計図書との不一致に関する確認と資料の作成』と『4. 設計変更に関する資料の作成』の資料作成業務について説明します。


 

この記事の内容は以下の動画で解説しています。

理解を深めたい方はこちらの動画もご覧ください。

この記事の続きは以下の記事になります。

【工事監督業務】は資料作成が多い?どんな資料を作成するのか解説

2022.05.26

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